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矯正装置を外した後のこと
後戻り【装置を外したら歯は元の位置に戻ろうとします】
矯正治療で歯並びがきれいになってブラケットなどの装置を外すことになっても、治療はそこで終わりではありません。 きれいにそろったようにみえる歯ですが完全に固定されているのではなく、装置を外してそのまま放っておくと元の悪い歯並びに戻ろうとします。これを「後戻り」といいます。歯並びが後戻りしてしまう原因は次のようなことが考えられます。
歯並びが悪化する原因が残っていた日頃の生活習慣は、歯並びの悪化と密接に関わっています。口呼吸や舌で歯を押す癖、唇の咬み癖などの悪習慣、歯周病や虫歯などの病気は歯並びを悪化させる原因です。そのため、そうした習慣や病気が残っていると、歯列矯正しても後戻りしてしまう可能性は高いと考えられます。また、親知らずが倒れて生えてきて前の歯を押してしまい歯並びを悪くすることがあります。
歯列矯正後の保定が不十分だった歯列矯正は治療が終わった後も「保定(ほてい)」といって後戻りを防ぐ処置が行われます。この保定がしっかり行えていないと、後戻りしてしまうのです。保定で使用する器具はほとんどが自分で付け外しできるため、「もう大丈夫だろう」と自己判断しがちです。適切な時間や期間、装着せずに保定期間が短くなってしまうと矯正後の後戻りの原因になってしまいます。
保定【後戻りしないようにリテーナーをしっかり使いましょう】
移動した望ましい歯の位置でリテーナーと呼ばれる保定装置を装着して歯並びの後戻りを防ぐことを「保定」といい、矯正治療の仕上げにあたる重要な段階です。また、歯は加齢による変化によっても徐々に動こうとします。この動きを抑えたい場合にも保定装置を続けることが大切です。 保定装置にはいろいろな種類があり、いくつかを同時に用いる場合もあります。 保定装置は治療前の歯並びの状態や生活スタイルなどによって決定します。
取り外しの出来るタイプの保定装置【リテーナー】プラスチックにワイヤーがついたタイプで、一般的に広く使用されています。リテーナーはかむ面が覆われていないので、かみ合わせをしっかりとして、歯を安定させるのに効果的です。食事や歯磨きの時は外します。 歯に固定するタイプの保定装置
歯の裏側に接着剤で固定します。歯石などがたまりやすいので歯磨きをしっかり行いましょう。
リテーナーの装着期間は個人差がありますが、目安としては歯列矯正終了後2年から5年です。ただ、歯は日頃の習慣や加齢による変化などによって徐々に動いていくため、「今のキレイな歯並びをずっと保ちたい!」と思うのであれば、一生付け続けていくことをおすすめします。なお、1日当たりの装着時間は最初のうちは24時間ですが、歯が安定してきたら半日、夜間のみといった形で徐々に減らしていきます。
リテーナーの使い方は歯科衛生士が詳しく説明します。リテーナーをつける時間はきちんと守りましょう。どうしても出来ないときはご相談下さいね。せっかく手に入れたきれいな歯並びです。最後までがんばりましょう。 |
こんな時には?
保定装置(リテーナー)が壊れたら?外れたら?失くしたら?早めに医院に連絡を下さい。リテーナーをせずに放置すると、せっかく移動した歯があともどりしてしまいます。修理の可能なものは修理し、修理が不可能な場合は、歯型を取って新しいリテーナーを再製作する必要があります。
リテーナーをはずしたら、絶対にティッシュにつつんだり、ハンカチに包んでそのままポケットに入れたりしないで下さい。間違って捨てられたり、壊れたりする原因になります。