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形状記憶ワイヤーについて
形状記憶合金の多用による装置違和感の低減
永久歯が揃って以降の第Ⅱ期治療では、いわゆるブリッジと呼ばれるマルチブラケット装置になりますが、知り尽くした形状記憶合金の特性を多用することで、針金(ワイヤー)を曲げることが少なくでき、曲げ部分の違和感が無くなります。形状記憶合金には、もう一つ超弾性という特性があり、通常の針金とは異なり、大きく変形させても一定の力を発揮してくれるため、矯正治療においてもこの特性をうまく使いこなすことで、スムースな歯の移動が可能となっています。
↑ヒートベンダー
プライヤー(ペンチのようなもの)で形状記憶合金のワイヤーの両端をつかみ電気を流して理想的な歯並びの形を記憶させます。
また、変形後に力をはなすだけですぐに元の形状に戻る性質をもつ合金もあります。これを「超弾性合金」と呼び、携帯電話のアンテナやメガネのフレームなどによく使われています。携帯電話のアンテナや眼鏡のフレームは、クニャクニャとしていて軟らかいけれど、グニャッと曲がってしまうことなく、良く「しなる、ばねやゴム」のようなものが多く使われています。超弾性合金は大きく変形させても一定の力を発揮してくれるため、矯正治療においてもこの特性をうまく使いこなすことで、スムースな歯の移動が可能となっています。
歯の裏側からの装置への形状記憶合金の使用
形状記憶合金は、電気を流しながらだと曲げることができ、新しい形状を記憶させられるという特徴があります。
この特徴を矯正治療にも応用し形状記憶合金に理想的な歯並びの形状を特殊な通電装置(ヒートベンダー・写真)で記憶させ、マルチブラケット装置に用い、現在の良くない歯並びの形に変形してもお口の中の体温によって記憶させた元の理想的な歯並びの形状に戻ろうとすることで歯の移動を行います。歯の表側からはもちろん、歯の裏側からのブラケットによる治療にも、形状記憶合金を使用することが可能となっています。