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矯正治療を始める時期 【ただ早ければいいものではありません… 】
当院には多くの方が歯並びの相談にいらっしゃいますが、お子様の矯正治療で相談が一番多いのは、「矯正治療を始める時期」についてです。 インターネットなどの情報のなかには、矯正治療を早く始めれば「治療が簡単に終わる」 「あごを大きくできる」「歯を抜かないでも治療ができる」といった説明もありますが、 矯正治療は、ただ早く始めればいいという単純なものではありません。
お子様の矯正は成長段階にあわせて、第1期治療、第2期治療にわかれます。
【第1期治療】混合歯列期・生え変わりの時期の治療
混合歯列(乳歯列から永久歯列へ生え変わり中の状態)の治療(第1期治療)は、上下のあごのバランスを整えたり歯列を拡げたり、生えている角度やかみ合わせに大きく問題のある歯を矯正したり、歯並びやかみ合わせに影響する悪いくせを止める練習を行うなど、状況に応じて様々な治療を組み合わせます。 永久歯列の治療(第2期治療)がさらに必要となる場合もありますが、永久歯列になるまで放っておいて不正咬合が重症化してしまうのを防ぐことも第1期治療の主な目的です。 当院ではこの時期には取り外しできる矯正装置の使用にも積極的に取り組んでいます。
また、第1期治療が必要ないと診断する場合もあります。 その場合は定期的な診察を続けながらお子様の永久歯が生え揃うのを観察します。
【第2期治療】 永久歯列期・永久歯が生え揃ってからの矯正治療
第2期治療は、永久歯が生え揃ってからおこなう矯正治療のことです。永久歯列の矯正治療では、歯の表側や裏側からのマルチブラケット装置が第一選択となります。第1期治療をおこなったか否かで、第2期治療に難易度の差が生じることがありますので、早めに(混合歯列期のうちに)矯正治療についてご相談されることが大切です。
矯正治療の最終目的は、お子様が、大人になったときに、永久歯がきちんとしたかみ合わせで、きれいに並び、バランスのとれた美しい口元になることです。どのような矯正治療方法で、どんなに早く矯正治療をはじめたとしても、矯正治療が完了するのは永久歯が生え揃った後です。 近年さまざまな矯正治療法があり、安価なものや、取り外しできる装置、マウスピースでできる 方法なども出ています。そのため気軽に始められる方も増えていますが、希望していた歯並びや 噛み合わせにならず、当院へご相談にみえる方もいらっしゃいます。矯正治療は、歯並び・噛み合わせの状態はもちろん、年齢や状況によって最適な治療法が異なります。装置や費用だけで治療法をすぐに決めるのではなく、専門医や多くの症例を経験している矯正歯科医の見解を一度は聞かれてみたうえで、最適と思われる治療開始時期や方法を選択してください。