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動物の歯
身近な動物の歯について取り上げてみました。
動物の歯は人間と比べて数や役割は違うのかな?
動物の歯の役割
歯にはいくつもの機能や役割があり、動物にとって生命を維持するうえではとても重要で大切なものなのです。 食べ物を食いちぎり噛み砕くという人間と同じ役割のほかに、次のような動物ならではの大事な役割があります。
・物をくわえて運ぶ (人間の手のかわり)
・獲物をつかまえる
・敵を攻撃したり、身を守る武器として…
ほ乳類の食性と歯
私たち人間は「ほ乳類」という仲間に分類されますが、ほ乳類のほとんどが次のような歯の特徴を持っています。
*
乳歯と永久歯があって歯が一生の間に二度生える。これを二生歯性という。
* 歯の数が決まっていて、切歯、犬歯、小臼歯、大臼歯の4種類の形がある。
* 歯の根の部分が顎の骨の中に埋まっている。
動物がおもに何を食べるかを示す分類に食性があり、大きく3つに分けられます。食べ物の種類や食べ方によって歯の形はさまざまに変化しています。 食べ物と歯の形には密接な関係があるのです。
【肉食動物の歯】~ライオン・トラ・オオカミなど~
肉をさいたり骨をかみくだいたりするために、すべての歯が鋭くとがっています。
臼歯は肉を切り裂くはさみのようなかみ合わせになっています。えさは何回かかんだあと、丸のみします。特に犬歯が良く発達して、敵と戦うための武器となり、顎の力が非常に強いです。
【草食動物の歯】 ~ウシ・ウマ・シカなど~
臼歯が平らになっていて溝がたくさんあり、草をすりつぶしやすくなっています。犬歯はあまり発達していません。草や葉は消化しにくいので、長い時間をかけてよくすりつぶし、ほぐして食べます。草や葉は栄養価が低いので時間をかけて大量のえさを食べます。
【雑食動物の歯】~人間・サルなど~
肉食動物と草食動物の歯の特徴の中間の形をしています。つまり前歯は平べったくてはさみのような働きをし、臼歯はうすのように食べ物をすりつぶす働きをします。現代人は食品を調理加工して食べる「調理食性」ともいわれるようになっています。
身近な動物の歯をみてみよう!
歯はそれぞれの動物によって、形や本数や生え方が違います!
【イヌ】42本。犬歯が長くて鋭い。上下の臼歯ははさみのようにかみ合わさる。イヌは歯周病にはなりやすいけど、虫歯にはならない。
【ネコ】30本。肉食獣の仲間なので、獲物をかむ顎の力が強い。奥歯は鋭くとがって山になっている。ざらざらした舌を持っている。
【ウシ】32本。下の前歯は8本あるが、上の前歯はない。硬い上唇と下の歯で草を噛み切る。歯がすり減るので、上あごも下あごも臼歯は一生のび続ける。
【ウサギ】28本。切歯も臼歯も一生伸び続けます。1日に 0,5ミリくらい伸びるので硬いものをかじってすり減らす。
【カバ】
大きな口の中に歯はばらばらに生えている。とても強くて大きな犬歯を持ち、一生伸び続ける。
【ゾウ】上あごに左右 1本ずつ長い切歯をもつ。一般に「キバ」といわれているもので、生涯成長しつづける。犬歯はない。一生のあいだに6回生えかわる。
【キリン】上あごには前歯がないが、下あごには前歯がある。舌が長く、木の枝に巻きつけて葉を取る。
【サル】32本。ほとんど人と同じ。動物園にいるサルには虫歯や歯周病がみられることがある。
【イルカ】200本以上の同じ形をした歯がある。